無料版VPN「VPNネコ」アプリは危険？
VPNネコ（英語名：ACT VPN）は、無料で使えるVPNアプリです。
iOS版とAndroid版の両方がリリースされています。
| 【VPNネコの基本情報】 | |
| 提供元企業 | FOURSEASON YUMMY PTY. LTD. |
| 料金 | 無料 |
| リリース版 | iOS/Android |
| アプリ評価 | ・iOS版：4.5/5 ・Android版：4.7/5 |
無料で使えるVPNとして有名であり、利用時は広告視聴をすることで、利用を継続できます。
AppStoreで実際に「無料 VPN」というキーワードで検索すると、上位に表示されます。
アプリ評価を見ると、iOS/Android版の両方で、4.5以上を獲得しています。
これほど人気があるアプリですが、実はVPNネコは、個人情報が抜かれる可能性があるなど、かなり危険といわれています。
VPNネコが危険だといわれる理由
VPNネコが危険だといわれる理由は、以下の3つです。
- VPNネコの運営会社が怪しい
- VPNネコを使うと個人情報が抜かれる可能生がある
- VPNネコの利用規約が怪しい
VPNネコの運営会社が怪しい
VPNネコの運営会社は、「FOURSEASON YUMMY PTY. LTD.」という企業です。
ネットで検索したところ、こちらの会社情報が出てきました。
| 【Secure Connection PTY. LTD.の基本情報】 | |
| 会社名 | FOURSEASON YUMMY PTY. LTD. |
| 設立年 | 2017/1/17 |
| 登記国 | オーストラリア |
| 所在地 | BELMORE 2192 New South Wales Australia |
一応ネット上には、登記情報は上がっており、オーストラリアで登記された企業のようです。。
しかし、AppStoreをよく見ると、VPNネコの配信企業は「Secure Connection PTY. LTD. Support」という別会社であり、この会社については全く情報がありませんでした。
つまり、提供元と配信元の名称が異なっており、さらに配信元の企業情報が無い、ということです。
また、GooglePlayでは、提供元が「VPN 翻墙」（翻訳すると、単なる「VPNアプリ」）となっています。
さらに、実はこれまでにVPNネコの運営企業が複数回変わっているとの情報も発見しました。
Androidのネコ
ACT VPN – Unlimited
Free VPN & Fast VPN Proxy←？？iPhoneの #VPNネコ の企業名が
Secure Connection PTY. LTD.から、
FOURSEASON YUMMY PTY. LTD（去年と同じ名前）
にまた変わった。
一昨年はStone Studio Co. Ltd.だった。— りの (@k_drama_note) October 5, 2021
このように、VPNネコの運営企業は実態がよく分かっておらず、非常に怪しいと言わざるを得ません。
VPNネコを使うと個人情報が抜かれる可能生がある
VPNネコについて調べると、「VPNネコを使うと、個人情報が抜かれる」と書かれたネットの口コミを見かけます。
結論から言えば、その可能性はあるでしょう。
なぜなら、VPNネコのビジネスモデルは、非常に儲かりにくくなっているからです。
まず、VPNネコを使うと、専用のサーバーにVPN接続され、通信が暗号化されます。
ただし、実は接続先のサーバー側では、通信の内容が確認できてしまいます。
なぜなら、VPNによる通信の暗号化は、外部からの情報を盗み見を防げますが、サーバー側では通信内容を確認することができるからです。
そして、VPNネコのビジネスモデルは、広告収入です。
といってもアプリの広告収入は、1クリック5円～10円程度であり、非常に安いです。
そのため、VPNネコの運営企業は、サーバーに送信される個人情報を外部に販売することで、収益を確保している可能性があります。
VPNネコの利用規約が怪しい
VPNネコでは、プライバシーポリシーを公開しています。
しかし、その内容にはいくつか不安な記述があります（GooglePlayにいたっては、リンクをクリックしてもプライバシーポリシーのページが開きませんでした…）。
一つ目は、VPNネコのネットワークを経由するトラフィックを収集または監視する場合に、通信内容を閲覧される可能性があることです。
原文：
The Virtual Private Network is a no-log network. That means, except for the limited exceptions below, we do not collect any information transmitted through our network. More specifically, we do not collect any information regarding the websites you visit while you are using our Virtual Private Network service, and with respect to our VPN service, we do not collect any data stored on or transmitted from your device, including any data that applications on your device may transmit through our network.
There are a few exceptions where we may need to collect or monitor traffic through our network:
日本語訳：
仮想プライベートネットワークは、ログを残さないネットワークです。つまり、以下の限定的な例外を除いて、当社のネットワークを通じて送信されるいかなる情報も収集しません。また、VPNサービスに関しても、お客様のデバイスに保存されたデータ、またはデバイスから送信されたデータ（お客様のデバイス上のアプリケーションが当社のネットワークを通じて送信するデータを含む）を収集することはありません。
ただし、当社のネットワークを経由するトラフィックを収集または監視する必要がある場合は、例外となります。
実は、プライバシーポリシーに記載された「例外」がいつを指すのかは、詳しく記載されていません。
つまり、例外の定義が曖昧なため、いつでも例外ということができてしまいます。
また、他の部分では、個人情報の収集の可能性についても言及されています。
原文：
What information do we collect?
We will record your aggregate bandwidth usage for billing and network operations and support; It may become necessary to temporarily maintain usage data to assist in debugging a problem with the service. This usage data may include such information as the date and time of your login and the IP addresses you visited. This personal information is not retained once the troubleshooting is resolved;日本語訳：
どのような情報を収集するのですか？
当社は、課金およびネットワーク運用とサポートのために、お客様の総帯域幅使用量を記録します。サービスの問題のデバッグを支援するために、使用量データを一時的に保持することが必要になる場合があります。この使用データには、お客様のログイン日時、お客様が訪問したIPアドレスなどの情報が含まれることがあります。この個人情報は、トラブルシューティングが解決された後は保持されません。
この記述も、他の記述では、ユーザーのデータを保持しないといっておきながら、一時的ではありますが保有する可能性があるといっています。
このように、プライバシーポリシーにも怪しい部分があるため、VPNネコはあまりおススメできません。
VPNネコ以外の無料版VPNも危険
VPNネコに限らず、無料版VPNはおススメできません。
その理由は、無料版VPNでは情報漏洩が起こっている可能性が非常に高いからです。
VPNに関する情報発信と調査を手掛けるTop10VPN.comによると、VPNに関して驚きのデータが公開されています。
- 無料VPN所有権調査（2018）：無料VPNアプリの59％の提供元が、密かに中国関連の企業になっている。
- 無料VPNリスクインデックス（2018/19）： 無料VPNアプリの25％が、ユーザーのプライバシーを保護できていない。85％の無料VPNアプリは、プライバシー侵害の可能性がある。
- 無料のVPNiOSアプリデータ共有（2019）： AppStoreで上位にランクされている20の無料VPNアプリの80％がAppleのルールに違反。
一番驚きなのは、85%の無料VPNアプリがプライバシーの侵害、つまり個人情報などのデータが流出している可能性があることです。
このように、無料版VPNは非常に大きなリスクがあるので、基本的に利用することはおススメしません。
無料版VPNでは海外版Netflixはほぼ見れない
そもそも、無料版VPNを使う人の中には、海外版Netflixを見るために利用した人も多いでしょう。
基本的に、有料版VPNを使えば、海外版Netflixを視聴することができます。
例えば、日本版Netflixでは視聴できないジブリ作品は、有料版VPNを使い、トルコや韓国などのサーバーに接続すれば、日本でも見ることは可能です。
また、日本版Netflixよりも月額料金が安い海外版Netflixを契約すれば、安くNetflixを見ることができます。Netflixの料金が最安値なのはトルコ（ベーシックプランが月額約200円）のため、VPNを使いトルコ版Netflixを契約すれば、毎月600円ほど節約できます。
ただし、残念ながら、無料版VPNでは海外版Netflixにアクセスすることはほぼ無理です。
その理由は、無料版VPNがNetflixのジオブロック（配信対象外からのアクセス制限）に引っかかってしまうからです。いくらVPNといえど、多くの無料版VPNはNetflixのアクセス制限にかかってしまい役に立ちません。
実際にVPNネコとTunnelBearを使って海外版Netflixにアクセスしてみようとしましたが、アクセスすることはできず、以下の画面が表示されました。
本来の目的である海外版Netflixへのアクセスができず、個人情報が流出するリスクがあるようでは、無料版VPNをインストールしない方が賢明であるといえます。
一方、有料版VPNは無料版VPNのデメリットをしっかりカバーしています。
【有料版VPNのメリット】
- 万全のセキュリティ対策で、プライバシーの漏洩はかなり起こりにくい
- Netflixのジオブロックもしっかり回避できる
海外版Netflixを視聴もしくは契約する場合は、有料版VPNを使うことを強くおススメします。
VPNネコ以外におススメの有料版VPN
プライバシー保護を万全にするために、無料版VPNではなく、有料版VPNを使うことをおススメします。
有料版VPNといっても、長期プランを利用すれば、実質月額300円程度に抑えることも可能です。
また、ほとんどの有料VPNアプリでは、30日間などの無料トライアル期間を設置していますので、実質無料でも利用できます。一時的にVPNが必要となった時は、トライアル期間を活用することをおススメします。
さて、本サイトでおススメする有料VPNは、以下の3つです。
| 順位 | サービス名 | 月額料金（契約年数） | 特徴 | 返金保証 | おススメ度（最大） |
| 1位 | NordVPN | ・1,370円 ・570円（1年契約） ・460円（2年契約） |
・通信速度が最速 ・最大6台まで利用可能 |
30日間 | ★★★★★ |
| 2位 | ExpressVPN | ・約1,300円 ・約1,000円（6か月契約） ・約700円（1年契約） |
・Chromeの拡張機能等が利用可能 ・最大5台まで利用可能 |
30日間 | ★★★★☆ |
| 3位 | CyberGhost | ・1,480円 ・495円（1年契約） ・375円（2年契約） ・265円（3年契約） |
・7,400台の海外サーバーから選択可能 ・最高レベルのデータ暗号化 |
最大45日間 | ★★★★☆ |
【第1位】NordVPN
| サービス名 | 月額料金（契約年数） | 特徴 | 返金保証 | おススメ度（最大） |
| NordVPN | ・1,370円 ・570円（1年契約） ・460円（2年契約） |
・通信速度が最速 ・最大6台まで利用可能 |
30日間 | ★★★★★ |
【NordVPNのメリット】
- 地球上で最速のサービス：世界中に5300以上の超高速VPNサーバーを配置。さらに帯域幅制限無し。
- 安全で簡単なコンテンツアクセス：自宅や旅行先で、クリックまたはタップするだけでIPアドレスを変更できるため、プライバシーとセキュリティを確保した上でお気に入りのコンテンツを視聴可能。
- ノーログポリシー：NordVPNは、第三者からの請求に対して詳細を開示することはなく、ユーザーアクティビティを記録することは決してないため、データ漏洩などのリスクがない。
NordVPNは、海外版Netflixが視聴可能なVPNの中で最も通信速度が速いVPNです。
さらに、ワンタップで簡単にVPN接続し、IPアドレスを変更できるので、VPN初心者でも非常に使いやすいVPNです。
筆者もNordVPNを使っていますが、接続したい国のサーバーをタップしてから、一瞬で接続されるため、他のVPNに比べて圧倒的に使いやすいです。
現在、NordVPNは10周年記念キャンペーンが開催中であり、2年プランを選択すれば、月額料金が66%割引で購入可能になります。
【第2位】ExpressVPN
| サービス名 | 月額料金（契約年数） | 特徴 | 返金保証 | おススメ度（最大） |
| ExpressVPN | ・約1,300円 ・約1,000円（6か月契約） ・約700円（1年契約） |
・Chromeの拡張機能等が利用可能 ・最大5台まで利用可能 |
30日間 | ★★★★☆ |
【ExpressVPNのメリット】
- 様々なデバイスに対応：各種OS、ブラウザ、スマートテレビもVPNに接続可能
- 豊富なサーバーロケーション：94ヶ国、160ヶ所のVPNサーバーロケーションにVPNサーバーに接続可能
- 24時間体制のサポート体制：24時間365日稼働中のサポートセンターが無料で利用可能
- 強力な暗号化：アメリカ政府が採用している最高クラスの暗号化プロトコルであるAES-256を仕様
- 無制限の帯域幅：ISPによる特定のトラフィックのスロットリングがなく、毎月の利用上限はなし。
ExpressVPNは、以下の様々なOSやデバイス、ゲームデバイスに対応したVPNです。
- OS：Windows、Mac、Android、iOS、Linux、ルーター版アプリ、Chromebook版アプリ、KindleFire版アプリ
- ブラウザ：Chrome、Firefox、Edge
- スマートテレビ：AppleTV、AmazonFireTV、サムスンスマートテレビ、Roku、Chromecast、NVIDIA Shield、AndroidTV
- ゲームデバイス：Playstation、Xbox、NNintendo Switch
スマートテレビをVPNに接続し海外版Netflixにアクセスすれば、日本では見れない作品をテレビの大画面で視聴することができます。
また、ExpressVPNは、アメリカ政府やセキュリティの専門家が使用している強力な暗号化プロトコルであるAES-256を利用しています。
【第3位】CyberGhost
| サービス名 | 月額料金（契約年数） | 特徴 | 返金保証 | おススメ度（最大） |
| CyberGhost | ・1,480円 ・495円（1年契約） ・375円（2年契約） ・265円（3年契約） |
・7,400台の海外サーバーから選択可能 ・最高レベルのデータ暗号化 |
最大45日間 | ★★★★☆ |
【CyberGhostのメリット】
- 月額料金の安さ：月額約265円、他のVPNの中でも最安
- 豊富なサーバーロケーション：90か国に7,500台のVPNサーバーに接続可能
- 返金期間が長め：45日間返金保証可能
- 対応端末が豊富：Windows、Mac、iOS、Android、Linux、Apple TV、Amazon Fireデバイスに対応
- Netflix以外にも対応：海外版のDisney+やHuluも視聴可能
CyberGhostは、他のVPNに比べて月額料金が安いです。
3年契約プランを利用すれば、月額料金がなんと265円になります。
HPを覗いてみると、Netflixのストリーミング視聴を紹介している通り、CyberGhostなら安心して世界中の海外版Netflixにアクセス可能です。
返金期間も比較的長い45日間となっているため、より長くトライアル利用を楽しめます。
VPNネコに関するまとめ
いかがでしたか。
VPNネコを含め、無料版VPNは情報漏洩の可能性が高いため、利用する際は、そのデメリットを十分に理解しておく必要があります。
もし、無料版VPNの利用が怖い場合は、無理のない範囲で、有料版VPNを利用しましょう。
