2022年8月26日（金）より、話題のホラー映画「NOPE（ノープ）」が日本で公開されました。
本作は「ゲット・アウト」や「アス」で高い評価を受けているジョーダン・ピール監督が3作目の長編作品としてメガホンを取った話題作です。
また、そのジョーダン・ピール監督が今作は「長年僕が温めてきた大がかりな構想を形にした作品だ」と言うほど思い入れの強い作品だそう。「ゲット・アウト」でタッグを組んだオスカー俳優ダニエル・カルーヤをはじめとする実力派俳優や腕利きの撮影陣を集めたことでも注目されています。
本記事では、そんな「NOPE」の概要や小ネタを解説します。
※本記事にはネタバレが含まれます！
これまでのジョーダン・ピール監督の作品を見るなら、U-NEXTがオススメです。
U-NEXTは登録してから、31日間以内なら、料金は一切発生しません！
そのため、トライアル期間を利用して「ゲットアウト」や「アス」をイッキ見してしまいましょう！
作品情報・あらすじ
田舎町に住む一家は、広大な敷地の牧場経営で生計を立てていた。ある日、その一家の長男である主人公が、家業をサボり市街に繰り出す妹にウンザリしていたその最中、突然、空から異物が降り注ぐ。降り止んだと思ったのも束の間、直前まで会話をしていた父親が、なんと息絶えていた…。
主人公は、父親の不可解な死の直前に、雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目撃したことを妹に明かし、やがて兄妹はその飛行物体の物的証拠を収めた“バズり動画”を撮影することを思いつく。撮影技術者に声をかけ、その姿をカメラに収めることを試みるのだが、その先に、彼らに想像を絶する事態が待ち受けていた――。
「見てはダメ」と自分に言い聞かせる妹、そして主人公が「絶対に見つめるな」と警告する“ヤツら”の存在…。見つめてしまったその先に、一体何が起こってしまうのか…？
出典：公式サイト
スタッフ・登場人物情報
■スタッフ：
◼監督：ジョーダン・ピール
◼制作総指揮：ロバート・グラフ、ウィン・ローゼンフェルド
◼制作：イアン・クーパー、ジョーダン・ピール
◼撮影：ホイテ・バン・ホイテマ
◼美術：ルース・デ・ヨンク
◼脚本：ジョーダン・ピール
■キャスト〈役〉：
◼ダニエル・カルーヤ〈OJ・ヘイウッド〉
◼キキ・パーマー〈エメラルド・ヘイウッド〉
◼ブランドン・ペレア〈エンジェル・トーレス〉
◼マイケル・ウィンコット〈アントレス・ホルスト〉
◼スティーブン・ユァン〈リッキー・”ジュープ”・パク〉
◼キース・デビッド〈オーティス・ヘイウッド・シニア〉
■公式サイト：https://nope-movie.jp/
ネタバレ
※ここから先は、「NOPE」のネタバレが含まれます！ご注意ください！
エピローグ
音声のみの会話が聞こえます。どうやら「ゴーディ」という人物の誕生日で、みんながプレゼントを持ち寄り談笑しているようです。音声からテレビ番組であることがわかります。そんなパーティーの最中、風船の破裂音が。
“私はあなたに汚物をかけ、あなたを辱め、あなたを見世物にする。
ナホム書3章6節”
テレビ番組の収録スタジオが映され、そこには横たわった女性の足がだけが見えています。また、スタジオには両手と口を血に染めた1匹のチンパンジーが歩き回っています。恐らくこのチンパンジーが「ゴーディ」のようです。
謎の落下物と父の死
主人公・OJはアメリカ・カリフォルニア州、ロサンゼルスでヘイウッド・ハリウッド牧場を家族で営んでいます。このヘイウッド・ハリウッド牧場は西部劇などの映画に馬を貸し出したりする仕事を行っています。いつも通り馬達の世話をするため馬房に向かうと、なにやら馬達が怯え、暴れているようです。
馬の調教を行う父を横目に、OJが携帯をいじりながら納屋へ戻っていると携帯の調子が悪いのか画面が突然ブラックアウト。そして、馬の歩行装置も止まってしまいます。
その直後パシューパシューと不思議な音が鳴り上空から大量の何かが落下してきます！
OJは落下点近くに居た父に駆け寄りますが、大怪我をしており大量に血が出ています。
急いで病院へ向かうOJでしたが、父は助かりませんでした。そして、死因はなんと右目から脳に向かって硬貨が突き刺さったことでした。
父の死から半年…兄妹で牧場を守るために奮闘
父の死から半年が過ぎ、OJは息子としてヘイウッド・ハリウッド牧場を続けていました。そんな中、牧場に映画監督アントラーズ・ホルストから馬の貸し出し依頼が舞い込んできました。OJは愛馬・ラッキーと妹のエメラルドと共に撮影現場に向かい、牧場が名声を得るため懸命に働きます。
ですが、不幸なことが起こってしまいます。
なんと、スタッフが誤って馬の近くに鏡を置いてしまいそれに驚いた馬がスタッフの1人を蹴り上げたのです。父が作り上げた信頼を一瞬で壊してしまい、OJや馬もクビになってしまいます。
「ジュピターズ・クレーム」へ
仕事をクビになり、困窮したOJとエメラルドは「ジュピターズ・クレーム」という元子役が経営する小さなテーマパークに、牧場の馬を売るため相談に向かいます。
そこで、元子役のリッキー・”ジュピ”・パークはエピローグの暴走したチンパンジーを見たこと、そのチンパンジーがステージ上の皆に襲いかかった日のことを話してくれました。
未確認飛行物体で一儲け！？
「ジュピターズ・クレーム」から帰った日の夜、突然牧場周辺が全て停電し牧場周辺を見渡すと、あの父を殺した未確認飛行物体が浮遊しているのを発見！
困惑しながらも、OJとエメラルドはあの未確認飛行物体を撮影して一儲けしようと計画します。2人は電気関係に詳しいアンヘル・トレース(通称・エンジェル)に牧場内カメラを設定してもらったところ、その夜に馬が空に吸い込まれ上空の未確認飛行物体が立ち去るのを目撃することが出来ました。
ある日、OJは再び未確認飛行物体を撮影するためにペナント旗を巻き付けた囮の馬を用意してそれが現れるのを待っていました。OJの予想通り未確認飛行物体は現れましたが、電気系統が全てショート！
ですが、なんとか不鮮明ながらも馬が未確認飛行物体に吸い込まれていきペナント旗を引きずりながら帰っていく姿を捉えることができました。
そして、撮影を行う中でこの未確認飛行物体は上空の全く動かない雲を隠れ家としていることが判明したのです。
あれは生物だ
「ジュピターズ・クレーム」を経営する元子役ジュピは観客の前で未確認飛行物体を引き寄せるショーを行っていました。
ステージ上にはOJの馬・クローバーと例の事件でチンパンジーに襲われた女性が。すると、ペナント旗を引きずりながらあの雲がショーの会場へやってきます。
馬が吸い込まれるのを今か今かと待っていると、雲は突然大きな唸り声を上げテーマパークに居た人々を吸い込み始めました。
そこでOJはあれは未確認飛行物体ではなく生物で、好物が馬から人間になっていると気づきます。
牧場へ戻るとあの生物は血の雨を降らせながら、無機物を吐き出していました。
ゴーディ事件
ジュピの体験した、チンパンジーが人々を襲った事件についてです。あの日チンパンジーは突然前触れもなく暴れ出しました。
ジュピと共にあの場にいたリッキーはテーブルの下に隠れながらゴーディに怯えています。ゴーディは周りの俳優を痛めつけると、テーブルの下に隠れていたリッキーを見つけ、友人同士の挨拶のように血まみれの拳を突きつけてきました。リッキーはそれに応えるため手を伸ばそうとしたところ、ゴーディは頭を撃ち抜かれました。
「それの正体」とは…？
OJ、エメラルド、エンジェルは地球外生命体を撮影する方法について話し合っています。
そんな中3人は地球外生命体が現れると電子機器が異常をきたしてしまうため、撮影方法に悩んでいました。そこで、カメラマンのアントラーズ・ホルストに相談をしたところ、電気を必要としない手巻きのIMAXフィルムカメラを持って現れました。これで撮影の準備は完璧です。
そして、彼らは地球外生命体のことを「ジーン・ジャケット”JJ”」と呼ぶことにしました。
撮影開始！
ついに地球外生命体の撮影を開始。
OJはペナント旗を巻き付けた馬が吸い込まれる様の撮影に成功します。その最中、カメラマン・ホルストは地球外生命体の壮大な姿に魅せられ、大きく空いた穴を見ても逃げることはせず撮影を続けてそのまま飲み込まれてしまいます。カメラマン・ホルストを飲み込み、地球外生命体の次の標的となったエンジェルは無機物になりすますことで吸い込まれることを回避しました。
JJは大量の有刺鉄線を吸い込んだことに激怒し、本来の姿を見せます。
人間を追いかけるJJを「ジュピターズ・クレーム」の装飾である巨大ヘリウム人形までおびき寄せ、食べさせることに成功！
急激な圧縮を受けたヘリウム人形はJJの中で破裂し、JJ本体も消滅し、エメラルドは勝利の声を上げます。
小ネタ
続編がある？予告から消えたキャラクターがいる！
・「NOPE」の予告編にのみマイケル・ブッシュ演じる謎の人物「ノーバディ」という人物が登場します。
本編でもカットされていますが、監督のジョーダン・ピールは「NOPE」にはまだ語られていない部分があると続編を示唆するような内容をインタビューで答えています。
「AKIRA」を彷彿とさせるシーン
・本作の監督ジョーダン・ピールは様々な名作映画のオマージュを自らの作品取り入れることでも有名です。同監督は幼少期に観た「AKIRA」を感銘を受けた作品のひとつとして挙げているのですが、今回「NOPE」の予告編でエメラルドがバイクでスライドブレーキをかける姿は「AKIRA」を彷彿とさせられます。
また、インタビューでは未確認飛行物体の動きは「新世紀エヴァンゲリオン」の「バイオメカニカルなデザイン性」からインスパイアを得たと答えています。
これまでのジョーダン・ピール監督の作品を見るなら、U-NEXTがオススメです。
U-NEXTは登録してから31日間以内なら、料金は一切発生しません！
そのため、トライアル期間を利用して「ゲットアウト」や「アス」をイッキ見してしまいましょう！
感想
- ホラー映画という1つのジャンルにおさまらない新しい映画を見ることが出来たと感じました。「ゲット・アウト」や「アス」から続く、様々な作品への敬意やオマージュを感じられる作品です。
- びっくり、ドッキリといったホラー要素がほぼなく、SFに近いような作品なので、ホラー映画が苦手という方でも楽しめるようになっています。
- 未確認飛行物体が現れる際の映像はド迫力モノ！映像の素晴らしさだけでも見る価値があると思います。
- 今まで長編作品の続編を作ったことのないジョーダン・ピール監督が、初めて続編を示唆する内容をインタビューで答えているので非常に楽しみです。ぜひ未確認飛行物体との戦いを続編でも期待しています。
